エアガン用語集

電動ガン

電動ガン

バネを引く手間を省いた「スプリング式エアーガン」のことです

電動ガンは電気モーターを利用してスプリング式エアーガンのバネを引く作業を自動化したエアーガンのことです。
(参照→Wikipedia「電動ガン」…図解入りで非常にくわしく解説されています)
特徴は発射のための動作がほとんど自動化されていることで、電源バッテリーがあればバネを引く動作もいらず、トリガーを引くだけでフルオート連射が可能になっています。

電動ガンの特徴

【利点】
電動ガンはBB弾を1発発射するごとに1回の圧縮空気を使います。そのため連射しても一定のパワーを発揮するのが利点です。
また撃ち手はトリガーを引くだけで発射できる手軽さが人気です。

【難点】
電動ガンを発射するためには電源が必要です。サバイバルゲームの途中で電源が切れると撃つことができなくなってしまいます。
また精密なギア(歯車)を備えた機械を強力なモーターで駆動させているため、摩耗や破損にも気を配る必要があります。潤滑や清掃などこまめなメンテナンスが必要です。

電動ガンの種類

【電動ガン】
東京マルイが初めて開発した時の基本構造を持つものを、一般的に「電動ガン」と呼んでいます。
その後、以下のような派生型が開発されており、それらと区別するために「スタンダード電動ガン」「従来型電動ガン」などと呼ぶこともあります。
発射機構を収めるメカボックスのサイズが、アサルトライフルのレシーバーに準じて設計されているため、M4/M16シリーズやMP5シリーズなど、ある程度の大きさがある銃をモデルにした製品が発売されています。

【電動ハンドガン】
従来の電動ガンよりも小型化したメカボックスを開発し、電動ガンの発射メカニズムをハンドガン(ピストル)の形状に収めた製品です。
電動ガンならではの「フルオート連射」と「安定したパワー」が得られるのが最大の特徴です。ガスブローバックガンと比べてギミックやアクションのリアリティはお取りますが、発射性能の高さからサバイバルゲームなどのシューティング目的では非常に優れた製品となっています。

【電動コンパクトマシンガン】
電動ハンドガンの機構をベースに開発された、サブマシンガンクラスのモデルです。

【次世代電動ガン】
従来の電動ガンになかった「リコイルアクション(ブローバック)」を追加して、より迫力あるシューティングが楽しめるようになった電動ガン。発射機構は従来型電動ガンの基本構造を受け継いでいるので、サバイバルゲーム等シューティング目的でも安定した射撃が楽しめます。

電動ガンの周辺機器

【バッテリー】
電動ガンを駆動させるための電源となる充電池。電池の種類やサイズなどさまざまなものが発売されており、電動ガン本体にあわせて選ぶことができます。そのためほとんどの電動ガン製品で本体とは別売になっています。
バッテリーは電圧や電池性能によっては電動ガンに大きすぎる負荷をかけて故障させることもありますので、適切なバッテリーをお選びください。

ガスガン

ガスガン

圧縮ガスの膨張力を利用してBB弾を発射するエアーガンのことです

BB弾を発射することが目的の「エアーガン」のうち、発射するための空気代わりに圧縮ガスが吹き出す力を利用したものを総称してガスガンと呼びます。

ガスガンの基本構造

エアガン専用のガスボンベから、圧縮されたままのガスを銃にあるタンクに注入しておき、発射するたびに少しずつガスを噴出させます。ガスの密閉・噴出には「バルブ」を利用しています。

ガスガンの長所

ガスガンには次のような長所があります。
・リアリティ指向の製品に向いている
ガスタンクの形状が自由であること、バルブなどの部品が小型にできることなどから、ハンドガン(ピストル)を中心にリアリティを求めた製品が多く発売されています。
また「バルブを叩く(=バルブを開く)」という動作自体が、実銃の発射動作(=ファイアリングピン)と似ており、ガス放出機構以外の部分を実銃どおりに再現することもできるのが特徴です。

・エアコッキングのような発射準備の動作が不要
常に膨張しようとするガスの圧力を利用しているので、エアコッキング式(スプリング式)エアガンのように空気を圧縮するための動作が必要ありません。発射の際はバルブを叩くためのスプリング(ハンマースプリングなど)を起こす動作のみで、その点でも実銃同様のリアリティが楽しめます。

ガスガンの短所

ガスガンには次のような短所があります。
・ガスは消耗品(再利用できない)
ガスガンの発射には圧縮ガスが必要ですが、発射のたびにガスは空気中に放出されて回収できません。したがってガスタンク内に注入した圧縮ガスは使い捨ての消耗品ということになります。

・使用条件が「常温」である
圧縮ガスが膨張する圧力は温度によって変化します。冷えると圧力が下がり、逆に高温では圧力が上がります。そのためガスタンク内部の温度が25度前後の「常温」であることが求められます。
またガスタンク内部では、圧力によっても内部温度が変化しています。連射すると急激なにガスタンクが冷えるのはこのためです。これらのことから、一般的にガスガンは「冬に弱い」「連射に向いていない」と言われています。

ガスガンの種類

【ガスブローバックガン】
現在発売されているガスガンのうち、主流となっているのがこの機構です。
特徴は、ガスの圧力を「BB弾の発射」と「ブローバックアクション」の両方に利用していることで、実銃さながらの迫力と動作ギミックを再現しています。
発射と次弾装填までを自動で行うオートマチックの構造をリアルに再現しており、火薬を必要とするモデルガンよりも手軽にリアリティを楽しめるのが魅力となっています。

【フィクスドガスガン】
オートマチックピストルを模したモデルのうち、ブローバック機構を持たないことから「固定スライド」とも呼ばれるモデルです。
発射機構の機械音がほぼ皆無であること、ガスは発射のみに使われるため消費が少ないことなどから、サバイバルゲームなどでサイレンサーと併用して利用されています。

【ガスリボルバー】
リボルバータイプのピストルを再現するために、ガスガンの機構が多く用いられています。一般的にはガスタンクをグリップの中に収めて、ハンマーがバルブを叩きシリンダーにガスを放出する構造になっています。

【ガスボルトアクション】
スナイパーライフルを模したモデルで多く採用されているものです。コッキングする動作が実銃同様にハンマーを起こすだけの軽い操作のみであり、エアコッキングライフルよりもリアリティを求めたものとなっています。

ガスガンの取り扱い

・ガスガン専用のガスボンベを使用してください
ライター用やカセットコンロ用、冷媒などガスガン専用以外のボンベは絶対に使用しないでください。事故の原因になるのは当然のこと、ちゃんとした性能が発揮できないばかりか、ガスの成分によって製品を急激に劣化させるなど、専用ガス以外を使うことには一切メリットがありません。



CO2ガスガン

一般的なガスガンは本体ないしマガジンに専用ガスを注入して使用しますがCO2ガスガンは専用のCO2ボンベをマガジンなどにセット使用します。
CO2ガスは通常のガスと比べると非常に圧力が高く、ある程度の低温下でも圧力が下がり辛いためガスガンの苦手とする冬季でも迫力あるブローバックを楽しめます。
CO2ボンベをセットする兼ね合い上、一度セットしたら使い切るまで継ぎ足し充填は不可となっているため注意が必要です。
近年はCO2ガスブローバックのモデルリリースが多くなり、強烈なブローバックと発射音に魅了されている人も少なくありません。

エアコッキングガン

エアコッキングガン

撃つ前に手動でスプリングを縮めるバネ式エアーガンです

エアコッキングガンとは、圧縮空気を使ってBB弾を発射するエアーガンのうちで最も単純な構造のエアーガンを指します。
この方式のエアーガンには、銃の内部に「注射器」のようなシリンダーとピストンがあり、ピストンをバネで勢いよく押し込むことでシリンダー内に圧縮空気を作ります。そのため、発射の前にスプリングを手動で縮める作業(=コッキング)が必要となります。

構造が単純なため低価格なエアガンに多く採用されているほか、一発ずつ発射するスナイパーモデルのボルトアクションライフルで本格的な製品も多数発売されています。

「エアコッキング式」とは他の方式と区別するための名称ですが、ほかに「エアコキ」「コッキング」「(ガシャっと引いてポンと撃つ動作から)ガシャポン」などと呼ばれることもあります。

なお、この方式を進化させて、コッキング操作を自動化したものが電動ガンとなっています。

ホップアップ

ホップアップ

BB弾に回転をかけて飛距離を伸ばすための機構です

ホップアップシステム(HOP-UP)とは、BB弾が発射されるときに縦回転をかけることで浮力を発生させて、直進的に飛距離を伸ばすための機構です。
参照→Wikipedia「ホップアップシステム」

現在主流となっているポップアップシステムは、バレルを通過しようとするBB弾の上面に一瞬だけブレーキを掛けて回転を加えています。そのブレーキの強さで回転の具合が決まります。

ホップアップの効果

ホップアップシステムがない場合、BB弾は発射されると重力に引っ張られるように地面へゆるやかなカーブを描きながら落ちていきます。もしホップアップのない銃を使って、現在の規制値で水平射撃を行った場合、せいぜい20メートル前後の飛距離しかありません。
一方ホップアップシステムの効いた銃の場合、同じパワーで水平射撃を行うと50メートル前後まで飛距離を伸ばすことができます。

これはBB弾の回転によって発生した「浮力」がBB弾を浮かせることで、長い時間地面に落ちないようにしているためです。

可変ホップアップと固定ホップアップ

ホップアップシステムには「可変式」と「固定式」があります。
「固定式」はBB弾の通り道上面にブレーキとなる「ホップチャンバー」を固定しているものです。比較的構造は単純ですが、BB弾に与える「浮力」も一定になるため、組立の段階で精密な調整が必要になります。調整の際にはあらかじめBB弾の重さを決めておき、その重さのBB弾にかかる「重力」とつりあうような「浮力」を発生させる必要があるためです。
このように固定ホップアップの銃はBB弾の重さを変更すると弾道が変わる(軽い弾は浮き上がる弾道に、重い弾は落ちやすい弾道になる)のが難点ですが、正しく調整されたホップチャンバーで指定BB弾を使ったときの弾道はゆるみや狂いが起こりにくく、非常に安定しています。

「可変式」はホップチャンバーのかかり具合をネジやレバーで調整できるようにしたもので、使うBB弾にあわせてそのつど調整できるようになっています。ただし固定式と比べるとゆるみや狂いが生じやすいため、こまめな調整が必要です。

モデルガン

モデルガン

当店では「エアーガン」と区別して、BB弾を発射できないものを「モデルガン」と呼びます

一般的に、銃の形状をした玩具を「モデルガン」と呼ばれることがありますが、エアガン業界では、BB弾を発射する機構を備える「エアガン」と区別して、BB弾を発射できないもの(銃の「模型」)を「モデルガン」と呼んでいます。

モデルガンの中でも、専用のキャップ火薬を使って火花や音、ブローバックアクションを楽しむことができるものを「発火モデル」、実銃同様の構造を徹底的に再現し、実弾と同じサイズのダミーカートリッジを装填できる「ダミーカートモデル」とがあります。

いずれも悪用を防止するためにモデルガンならではの安全対策が講じられています。

BB弾

BB弾

エアーガンが発射する弾丸のことです

現在発売されているBB弾(ビービーだん)は主に6ミリ~8ミリの樹脂製ボールです。
素材はプラスチック製が主流でしたが、最近では環境にやさしい「生分解性プラスチック」を使用したバイオBB弾も数多く発売されています。

標準規格は6ミリ、8ミリは少数派

現在8ミリBB弾を使用するモデルを発売しているのはマルシン工業のみであり、当サイトでは特記しない限り、BB弾は6ミリ規格のものを指しています。

BB弾の重量について(メリット・デメリット)

6ミリBB弾には0.12~0.3グラム以上のものまで重量にバリエーションがあります。
BB弾が軽いほど弱いパワーで遠くまで飛ばすことができますが、そのぶん空気抵抗に弱く失速しやすいこと、風の影響を受けやすいなどのデメリットもあります。
重量弾は風の影響を受けにくいため直進する弾道を得やすくなりますが、発射パワーが不足していると重力で地面に落ちやすく飛距離が出ないため、ホップアップを強めにかけるなどの対策が必要になります。
使用するエアーガンに合わせて、適正な重量のBB弾を使うようにしましょう。

ストック

ストック

ライフルを構えたときに安定させるための部分のことです

参照→Wikipedia
日本語で「銃床」と訳される部分のことで、射手が銃を構えるときにもつ、支える部分のことです。
スナイパーライフルや猟銃など一体型ストックを備えたもののほかに、アサルトライフルなどでは 肩当て部分と持ち手部分が分かれているため、それらの場合は通常肩当ての部分をストックと呼んでいます。持ち手部分は「グリップ」、さらに前方で支えるための持ち手を「フォアグリップ」「ハンドガード」など、呼び方を区別しています。

グリップ

グリップ

銃を構えたときに握る部分のことです

日本語では「銃把」と訳され、銃を構えたときに必ず握る部分を指します。一般的にはトリガー(引き金)を引く手で握るように設計されています。
常に手が触れる部分であることから、握りやすさや安定性などを考えてデザインされたものが、実銃に限らずエアーガン用品としても数多く発売されています。
主に銃を構えるためのグリップのほかに、補助的な握り部分には「○○グリップ」などの名称が付けられる場合があります。

マガジン

マガジン

BB弾を発射まで蓄えておく弾倉のことです

日本語では「弾倉」と訳される部分で、発射のための弾丸を銃に備えるためのケースです。あらかじめ多くの弾を蓄えておくことができるマガジンを利用することで、弾がなくなったときでも素早く多くの弾を準備することができます。

電動ガン、エアコッキングガンのマガジン

電動ガンやエアコッキングガンでは、銃本体に発射機構が備わっているためBB弾を蓄える機能のみに特化しています。1本のチューブにBB弾を押し上げるためのバネが入っているもの(ノーマルマガジン)のほか、BB弾を押し上げるための歯車をゼンマイバネで回す方式のもの(多弾数マガジン)などがあります。

ガスガンのマガジン

ガスガンでマガジンを使う多くの製品では、マガジンにガスタンクを備えており、発射のためのガスを注入して蓄えることができるようになっています。それらの製品にはガスを密封・噴出するためのバルブもマガジンに備わっています。

レシーバー

レシーバー

銃の発射機構を収めているボディのことです

リボルバーピストルやライフル銃で主に使われる呼び方で、装てん・発射準備・発射のための機構を備えるための骨格部分をレシーバーと呼びます。多くの銃ではそれが外観の中心にもなっており、単に「ボディ」という場合はレシーバーを指していることがあります。

ハンドガード

ハンドガード

(実銃で)バレル周りの熱から手を守るためのカバーのことです

アサルトライフルやサブマシンガンで、肩当てとは別部品として銃を支えるために、バレル(銃身)周囲に手を添える部分をハンドガードと呼びます。
その名のとおり、実銃では発射のたびに熱せられるバレルから射手の手(hand)を守る(guard)ためのカバーの役目をもっています。
当然エアーガンに熱対策は関係ありませんが、追加装備のためのレイルを備えるなど多目的部品としての役割を持たせている点では、実銃同様に日々進化しています。

ニッケル水素バッテリー

ニッケル水素バッテリー

日常生活でも一般的な充電式電池です

参照→Wikipedia
 ニッケル水素電池(Ni-MH:ニッケル・水素蓄電池、略称「ニッ水[にっすい]」など)は、くり返し充電して使える充電式の電池です。家電量販店などでよく販売されています。

長所

・同じサイズならばニッカド電池よりも充電容量が多い
・ニッカド電池よりも「メモリー効果」が少ない

短所

・過放電に弱い
・自然放電(使っていなくても容量が減る)が多い
・低温環境では出力が下がる
・充電には若干の注意が必要(ニッカド充電器では充電しないこと)

過放電に注意

 ニッケル水素バッテリーに限らず、充電式電池は完全に電気を使い切ると充電できなくなる場合があります。これを「過放電」といいます(俗に「電池が死ぬ」ともいいます)。
 とくにニッケル水素電池の場合は自然放電が多いため、使わない場合でも定期的に放電、充電を行うようにしましょう。放置すると知らない間に過放電してしまいます。

バッテリーの活性化

 ニッケル水素電池は、満充電であっても、一定期間放置したあとの使用では充分な出力が出ない場合があります。そのような時は何度か放電・充電を行なうことで性能を取り戻すことができます。これをバッテリーの活性化といいます。

充電時の注意

 ニッケル水素バッテリーは以前と比べて安全性が向上していますが、取り扱いを誤ると破裂や火災の原因となりますのでご注意ください。とくにニッカドバッテリー用充電器での充電は絶対にいけません!
 ニッケル水素の充電は、充電器側で安全対策が図られています。充電の際は必ずニッケル水素対応の充電器を使用してください。

メモリー効果

 ニッカドバッテリーやニッケル水素バッテリーには「メモリー効果」があります。
 これは、充電容量が残った状態のまま継ぎ足して充電した場合、その残量分は次回から充分な電圧が取り出せなくなる現象のことです。

 たとえば半分の容量を残したバッテリーに継ぎ足し充電をした場合、次に使うときは新しく充電した容量(=半分)しか充分な能力を発揮できなくなります。特に電動ガンでは、銃が動かなくなった程度のバッテリーにも電気は残っていますので、継ぎ足し充電を繰り返すうちに少しずつ充電できる容量が減っていき、いずれは充電しても少ししか使えないバッテリーになります。
ニッケル水素バッテリーの場合は、電動ガンが動かなくなる程度まで使い切ってから充電するようにしましょう。
※ニッケル水素バッテリーのメモリー効果はニッカドバッテリーほど顕著ではありませんので、通常は放電器を使う必要はありません。放電器を使う際は、完全に放電(過放電)してしまわないよう注意しましょう。 

リチウムポリマーバッテリー

リチウムポリマーバッテリー

電動ガン用にも普及しはじめた小型・高性能な充電式の電池です

参照→Wikipedia
 リチウムポリマ電池(Li-Po:リチウムイオンポリマー蓄電池、略して「リポ」など)は、くり返し充電して使えて乾電池よりも経済的な充電式の電池です。
 従来の充電池と比べ、軽量・コンパクトながら大容量・高出力を発揮できる高性能なバッテリーです。

長所

・軽量・コンパクト
・高出力・大容量
・「メモリー効果」がない(継ぎ足し充電OK)

短所

・可燃性素材が封入されているため破裂すると非常に危険
・過放電過充電が苦手
・落下や衝撃に弱い

 新素材でできた充電池で、従来のバッテリー(ニッカドやニッケル水素)で同等の性能を持つものとは比較にならないほどの軽量コンパクト電池です。ただし取り扱いは非常にデリケートで、取り扱いを誤ると大変危険です。
 徐々に電動ガン用にも普及し安全性も向上していますが、危険性を十分認識した上で取り扱える上級者専用のバッテリーといえるでしょう。

爆発・火災に注意

 リチウムポリマーバッテリーは爆発・炎上の危険性が指摘されています。普通に使用しているつもりでも、ちょっとしたことでバッテリーは傷んでしまい、最悪の場合は爆発炎上します。

・一定の電圧以下になるだけで二度と充電できなくなります
・衝撃や圧力を与えると電池内部でショートすることがあります
・内部でガスが発生して膨らむと危険。絶対に継続使用しないこと!

 電動ガンで使用する場合はとくに、少しでも動きが鈍くなったと感じたら使用をやめて過放電を防止してください。当然、充電には専用の充電器が必要です。

セル(バッテリー用語)

セル(バッテリー用語)

電動ガンで使うバッテリー(充電池)はいくつかのセルを直列につないだ電池です

バッテリーのセル  「セル」とは蓄電池1個を数える単位のことです。
 電動ガン用バッテリーでは、いくつかの充電池(セル)を直列につないで組み立てたもの(右図)であるため、とくに充電を行うときに意識しなければならないのが「セル数」です。

1セルの出力は?

 電動ガンで使われる蓄電池は、その種類によって1セルごとの出力が異なりますので注意が必要です。

ニッカド/ニッケル水素=電圧:1.2V

リチウムポリマー=電圧:3.7V

 それぞれ、電動ガン用バッテリーとして組み立てられた製品は直列でつながっていますので、電圧表示からもセル数を読むことができます。

(例1)ニッケル水素9.6Vの場合=1.2(V)×8(セル)
(例2)リチウムポリマー11.1Vの場合=3.7(V)×3(セル)

※セル数で掛け算されるのは電圧(V)であり、容量(mA)はセル数で変わるものではありません。

mA(ミリアンペア)

mA(ミリアンペア)

電動ガンで使うバッテリー(充電池)の充電容量として使われる単位です

 電池の性能を指す表示に「mA(ミリアンペア)」という単位があります。「アンペア数」といえばこの数値を指します。
 正確には時間当たりの放電量を示す単位(mAh)ですが、概念としては「その充電池にどれだけの電気を充電できるか」の目安として使われています。

 この数値が大きいほど満充電したときに使える電気を多く蓄えているといえますが、電池の質や気温によって放電する勢いが変わるため、出力や作動時間・撃てる弾数などがそのまま数値に当てはまるわけではありません。ひとつの比較基準とお考えください。

V(ボルト)

V(ボルト)

バッテリー(電池)の電圧を示す単位です

 電池の性能を指す表示に「V(ボルト)」という単位があります。「ボルト数」といえばこの数値を指します。
 電動ガン用のバッテリーは充電池を直列につないで組み立てられており、使われている電池の個数(セル数)で電圧が決まります。

(例1)ニッカド8.4Vバッテリー=1.2V充電池を7セル直列で組み立てたもの
(例2)ニッカド9.6Vバッテリー=1.2V充電池を8セル直列で組み立てたもの

 性能が同じ充電池の場合、電圧を高くする(=セル数を増やす)とモーターの出力が上がって単純に高回転となりますが、電動ガンのメカボックスは純正バッテリー用に設計されているため、高電圧バッテリーを使用するだけで銃本体が破損するおそれがあります(オーバーサイクル、許容回転数超過)。
  またバッテリーの種類によっては表示電圧よりも効率よく放電できるものがあり、その場合もモーターが高回転になるため注意が必要です。バッテリーを選ぶ際は電動ガン本体の性能に見合ったものをお選びください。

バッテリー(電動ガン用)

バッテリー(電動ガン用)

電動ガンを動かすための電源

 電動ガンを動かす動力として設計されている電動ガン用バッテリーは、充電してくり返し使える充電式の蓄電池です。
 当初はニッカド電池が主流でしたが、近年は新たな素材の蓄電池が普及しており、より高性能、大容量、軽量、コンパクト化などが進んでいます。

電動ガンバッテリーの規格

東京マルイ初代純正バッテリー規格  東京マルイ規格の電動ガン用バッテリーには「ラージ」「ミニS」「スティック(AK)」の3サイズがあります。東京マルイ製の電動ガンは現在もその規格に沿ってバッテリーが収納できるよう設計されていますが、純正以外のバッテリーは規格に沿わないサイズのものが多くありますので注意が必要です。

左の画像は純正バッテリー3タイプ(初代)の比較です(いずれも純正ニッカドバッテリーは現在廃盤となっています)。東京マルイの電動ガンは当初から、いずれかを接続したまま収納できる「バッテリー収納スペース」が設けられてきました。

規格サイズ (初代バッテリー実測サイズ・単位mm)
ラージ 長155×幅45×厚23
AK(スティック) 長200×幅17×厚17
ミニ 長108×幅37×厚20

SOPMODバッテリー収納スペースは(およその値):片側 長135×幅19×厚19 ×2
※現在、東京マルイ純正ラージバッテリーは発売されておりません。
なお現在の「ミニS」バッテリーは初代ミニバッテリーよりも小さく、従来の「SDタイプ」収納スペースにも収まるようになっています。

バッテリーには性能の違いがあります

 電動ガン用バッテリーには性能の違いがあり、多くの製品には数値で記載されています。
(例)
ニッケル水素 8.4V 1300mA バッテリー

■蓄電池の種類下記リンクをご参照ください
■電圧―電池の放出する電圧はモーターの回転力に影響します。単位はV(ボルト)
■充電容量―電動ガンの場合は撃てる弾数に影響します。単位はmA(ミリアンペア)

電動ガンバッテリーは適切に選びましょう

 電動ガン用バッテリーには材質の種類やサイズ、性能の異なるものなどが多くあります。それぞれの電動ガンに合ったバッテリーを選ぶようにしましょう。

1.メーカー純正バッテリー
 東京マルイなど国内電動ガンメーカーのほとんどは、自社製電動ガンに推奨する純正バッテリーを発売しています。銃本体の取扱説明書なども純正バッテリー使用を前提としていますので、電動ガン初心者の方はメーカー純正バッテリーを選んでおくと安心です。

2.ノーマル対応バッテリー
 電動ガンメーカー以外からも多くの電動ガン用バッテリーが発売されています。それぞれが特徴的で高性能が売りですが、電動ガンを純正のまま(チューンアップせず)使用する場合は、ノーマル対応バッテリーと表記している製品をお選びください。

3.カスタム専用バッテリー
 高出力、高電圧など、ノーマル電動ガンで使用すると銃本体に大きな負荷をかけてしまう高性能バッテリーです。当店のカスタムガンで推奨している場合を除いては、ご本人の判断で適切なものをお選びいただくものです。
 当サイトでは「ノーマルガンに使用不可」の旨を記載しているものがこれに当たります。

4.蓄電池の種類について
「ニッカド(NiCd)」
「ニッケル水素(NiMH)」
「リチウムポリマー(LiPo)」
「リチウムフェライト(LiFe)」
など、蓄電池の種類については別ページで解説していますので、それぞれのリンクをご参照ください。

5.コネクター形状について
電動ガンのバッテリーコネクター  電動ガンとバッテリーをつなぐ接続端子コネクターと呼び、東京マルイ製電動ガンには元々2種類のコネクターが用意されています。

・ラージ:通称「タミヤ型」のコネクタ
・ミニ:電動ガンで広まった「タミヤ型」の縮小版コネクタ

 現在の主流はミニコネクターですが、ラージバッテリーを搭載できる電動ガン本体はラージコネクターとなっているため注意が必要です。
 (※東京マルイは純正ラージバッテリーを廃盤としたため、純正バッテリーとは変換コネクタを使って接続する必要があります)

 また海外製電動ガンの中にはラジコンや電子機器で使用される別コネクタ仕様の電動ガンもあります。
 当サイトではできるだけコネクタ形状を記載するようにしています。銃本体、バッテリーとも接続端子の形状をご確認ください。


6.特殊な高出力用コネクター
電動ガンのバッテリーコネクター Lipoバッテリーや電子トリガーの登場によりコネクター自体にも性能が求められてきました。
「タミヤ型」のコネクターより通電効率に優れ、高電流を流すのに向いています。
T字コネクターXT30といったコネクターで特にT字コネクターはバッテリーメーカーや電動ガンメーカーが初めから採用していることもあります。
サイズも小・大とあったりしますので確認が必要です。