ガスガン

圧縮ガスの膨張力を利用してBB弾を発射するエアーガンのことです

BB弾を発射することが目的の「エアーガン」のうち、発射するための空気代わりに圧縮ガスが吹き出す力を利用したものを総称してガスガンと呼びます。

ガスガンの基本構造

エアガン専用のガスボンベから、圧縮されたままのガスを銃にあるタンクに注入しておき、発射するたびに少しずつガスを噴出させます。ガスの密閉・噴出には「バルブ」を利用しています。

ガスガンの長所

ガスガンには次のような長所があります。
・リアリティ指向の製品に向いている
ガスタンクの形状が自由であること、バルブなどの部品が小型にできることなどから、ハンドガン(ピストル)を中心にリアリティを求めた製品が多く発売されています。
また「バルブを叩く(=バルブを開く)」という動作自体が、実銃の発射動作(=ファイアリングピン)と似ており、ガス放出機構以外の部分を実銃どおりに再現することもできるのが特徴です。

・エアコッキングのような発射準備の動作が不要
常に膨張しようとするガスの圧力を利用しているので、エアコッキング式(スプリング式)エアガンのように空気を圧縮するための動作が必要ありません。発射の際はバルブを叩くためのスプリング(ハンマースプリングなど)を起こす動作のみで、その点でも実銃同様のリアリティが楽しめます。

ガスガンの短所

ガスガンには次のような短所があります。
・ガスは消耗品(再利用できない)
ガスガンの発射には圧縮ガスが必要ですが、発射のたびにガスは空気中に放出されて回収できません。したがってガスタンク内に注入した圧縮ガスは使い捨ての消耗品ということになります。

・使用条件が「常温」である
圧縮ガスが膨張する圧力は温度によって変化します。冷えると圧力が下がり、逆に高温では圧力が上がります。そのためガスタンク内部の温度が25度前後の「常温」であることが求められます。
またガスタンク内部では、圧力によっても内部温度が変化しています。連射すると急激なにガスタンクが冷えるのはこのためです。これらのことから、一般的にガスガンは「冬に弱い」「連射に向いていない」と言われています。

ガスガンの種類

【ガスブローバックガン】
現在発売されているガスガンのうち、主流となっているのがこの機構です。
特徴は、ガスの圧力を「BB弾の発射」と「ブローバックアクション」の両方に利用していることで、実銃さながらの迫力と動作ギミックを再現しています。
発射と次弾装填までを自動で行うオートマチックの構造をリアルに再現しており、火薬を必要とするモデルガンよりも手軽にリアリティを楽しめるのが魅力となっています。

【フィクスドガスガン】
オートマチックピストルを模したモデルのうち、ブローバック機構を持たないことから「固定スライド」とも呼ばれるモデルです。
発射機構の機械音がほぼ皆無であること、ガスは発射のみに使われるため消費が少ないことなどから、サバイバルゲームなどでサイレンサーと併用して利用されています。

【ガスリボルバー】
リボルバータイプのピストルを再現するために、ガスガンの機構が多く用いられています。一般的にはガスタンクをグリップの中に収めて、ハンマーがバルブを叩きシリンダーにガスを放出する構造になっています。

【ガスボルトアクション】
スナイパーライフルを模したモデルで多く採用されているものです。コッキングする動作が実銃同様にハンマーを起こすだけの軽い操作のみであり、エアコッキングライフルよりもリアリティを求めたものとなっています。

ガスガンの取り扱い

・ガスガン専用のガスボンベを使用してください
ライター用やカセットコンロ用、冷媒などガスガン専用以外のボンベは絶対に使用しないでください。事故の原因になるのは当然のこと、ちゃんとした性能が発揮できないばかりか、ガスの成分によって製品を急激に劣化させるなど、専用ガス以外を使うことには一切メリットがありません。



CO2ガスガン

一般的なガスガンは本体ないしマガジンに専用ガスを注入して使用しますがCO2ガスガンは専用のCO2ボンベをマガジンなどにセット使用します。
CO2ガスは通常のガスと比べると非常に圧力が高く、ある程度の低温下でも圧力が下がり辛いためガスガンの苦手とする冬季でも迫力あるブローバックを楽しめます。
CO2ボンベをセットする兼ね合い上、一度セットしたら使い切るまで継ぎ足し充填は不可となっているため注意が必要です。
近年はCO2ガスブローバックのモデルリリースが多くなり、強烈なブローバックと発射音に魅了されている人も少なくありません。